灘町・灘町宮鼕保存会紹介
灘町は、かつては、江戸時代より、松江城の普請に携わる、大工方によって栄えた職人集団の町でした。小林如泥 (こばやし・じょてい) 勝軍木庵光英 (ぬるであん・こうえい) といった名だたる名工を排出した町であり、又、明治維新時に名を馳せた玄丹お加代がいた町でもあります。
灘町宮鼕保存会は、町内組織に組み込まれていて、これら偉人の功績を守り後世に伝承し、又、大正 4 年 (大正天皇後大典の礼) より灘町の鼕を継承する目的に作られて保存会です。
灘町も高齢化が進んでいますが、年に一度、140 世帯が全員参加する、松江鼕行列は町内が一体となり、活性化する最大の行事と位置づけ、取り組んでいます。
町内、町外どなたでも参加できます。一度、灘町に来て鼕を楽しんでください。
灘町の宮紹介
灘町の宮蔵は平成 11 年大改装を行い、また平成 27 年瓦と強度の補強を行い、現在に至ります。
宮蔵には、松江藩 7 代藩主治郷 (不昩公) お抱え細工師の小林如泥 (こばやし・じょてい) 作の宮と 9 代藩主お抱え勝軍木庵光英 (ぬるであん・こうえい) 作の宮が並んで展示されています。博物館ではなく小さな町の蔵に日本を代表する 2 人の匠の宮があることは、我々灘町町民の誇りであります。
蔵は、ギャラリー形式になっていますので、白潟公民館、又は松江市観光課にご連絡いただければ誰でも観賞できますので、お気軽にお越しください。
小林如泥作 勝軍木庵光英作
灘町鼕の紹介
灘町の鼕は、平成 11 年新調しました。4 つ棟、唐破風の鼕台が特徴です。
5 尺の鼕 2 基を使用しています。又、大正 4 年 (大正天皇後大典の礼) に使用した 3 尺の鼕 4 基を保有していますが、その 1 基を修繕し、現在も鼕行列に参加しています。
灘町独特の正調シャギリを中心に近年では、新しい叩き方を取り入れ、楽しく張りのあるものにしようと努力しています。
平成 11 年以前の鼕及び鼕台は現在、中央小学校、中央幼稚園の鼕クラブにて活躍しています。
灘町のシャギリは 1 週間程度練習すれば、ある程度叩けるようになりますので、お気軽にご参加ください。
灘町の法被
男性用: 黒とグレーの市松模様で落ち着きが有り、背には白く浮き上がった灘町の文字が引き立っています。一つ一つ見ると地味に見えますが、集団になると一瞬目立つ法被になります。このデザインは大正 4 年より長きに渡り使用されてきました。
女性用: 赤と黒、一部に緑をあしらった三宅一生デザインの法被です。
子供用: 茶に白い 2 本線、背には白く浮き出た灘の文字があり、昭和 30 年代より使用しています。